萌え将棋入門が意外と面白い件
あざとい企画を前にバッシング精神満々で読んでいたのだが(何様?)入門書としては中々凝ったつくりになっていて、随所で新しい試みが見られる。特に攻撃・防御における考え方の要素をパターン化して、形勢判断の方法を順序立てている点が良い。
王将以外の将棋の駒は王将のメイドという設定、各駒の性能に合わせたキャラ付けは定番ながら外さない出来で、イラストも豊富で読み応えがある。歩が虐げられキャラというのは成程と思った。欲を言えば銀のツンデレ振りをより明確にして欲しかった。
初手から詰みまでのサンプル対局が2局掲載されているのだが、ルールのみ覚えた段階での一局はドタバタかつボコボコにされるのに対して、大局観・定跡・手筋を覚えた後の対局は横歩取り△4五角の熱戦。最後は必至を掛けられ絶体絶命の局面を迎えるが、ここで持ち駒が「飛角金銀桂歩」+盤上に成香、で攻め駒が全種類になっているのがミソ。自玉の危機にくじけかける主人公を7人のメイドが励ましつつ見事ライバルを即詰みに討ち取るのであった。
と、わたくし的には大いにニヤニヤしながら読了したのだが、果たして同じ楽しみ方をする人間が将棋界とオタク界にどの程度存在するのかが一番大きな問題である。
冒頭リンクの記事を読んでも
しかし、まじかる将棋入門【AA】では、巻頭にこそ将棋のコマに対応したキャラクターが描かれているのもの、将棋の説明ページは将棋のコマ自体が萌え化されているものではなく、キャラクターのイラストだけを見た場合に『将棋の本』とは分かるイラストはかなり少なくさそう。将棋の盤面説明はフツー。
(画像注釈)
将棋の盤面説明はフツー
イラストも、将棋の駒が萌えキャラ化されているのは、皆無?
将棋に初手から興味のない一般人の認識はこの程度である。
「将棋の駒の萌え化」ってのはアレか、額にに「飛車」とか描いてあればいいのか?それとも将棋の駒に手足が生えました、みたいな?余程ダサいと思うが。
ただこの萌え化(記号化の遊び)を理解するためには、将棋と萌え双方について知識がいるのも事実である。そのハードルはかなり低めではあるが、世の中には将棋について本当に全く知らない層が大勢いるという事を我々将棋コミュニティに長らく居る人々は見落としがちである。
「将棋の盤面解説はフツー」
ずめんのこまをぜんぶもえいらすとにしたらよみにくくてしかたがないんじゃないのかなあ(つぶらな瞳で)
「もえたん」の単語やアルファベットをイラストにしろと言っているようなものである。
しかし、確かに、本編と関係ないマンガ(それもカラー)が多いのは勿体無いな、とは思う。対局シーンでもメイドは登場するが文章と小さなカットのみ。ここは専門誌系将棋マンガの手法を取り入れても良かったと思う。メイドたちが戦っているシーンをどのように表現するかという問題はあるが(単に対局中の主人公を取り囲んで応援するというわけにもいかないだろうし)。
昔、氷雨係長と
「将棋系ファンタジー小説作ろうぜ、戦闘シーンはファイヤーエンブレムみたいな感じで」
と話していたのを思い出した。
要するに↑の書評は、イラストやマンガは将棋と関係ない一方、将棋の解説については萌えと関係ない。奇抜さによる客寄せ以外に、二つを組み合わせる意味があるの?という指摘だろうか(超好意的に解釈すれば)。
学習マンガなんかも、マンガと組み合わせて内容をより分かりやすくしている作品よりも、セリフが長い説明セリフに終始しているような、両者が全然混ざり合ってない作品のほうが多いよね。
というかですね、私の一押しの将棋×萌えは、初期の「ヤンケの香介」で、10代の香介が女真剣師お龍に初勝利を挙げたあと筆下ろしされるシーンなのは譲れない所。
将棋×2次元エロといえば「ブルゲ的脱衣将棋」が有名だが、将棋ならぬ将棋部を題材にしたゲームがあるらしいです。勘弁してください。
ちなみにブルゲ的〜は思考ルーチン的にはダメダメだが、「20手目以内に王手をする」「先に駒を取られる」「と金を作る」の三条件を満たさないとCGがコンプ出来ないというルールがあって変則将棋的な面白さがあり、学生棋界でハマる者が続出したのは内緒である。しかし肝心のCGが大変に貧相であるため、多くの若者が涙を飲んだという。と他人事を装ってみる。

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文句なしに表紙買い決定です。明日探してきます。